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22 Feb 2017 | 1 min. (35 words)

小学校で全校プログラミング教育実施

小学校で全校プログラミング教育実施  ~ 2017年4月より 千葉県柏市 ~

千葉県柏市では、2020年度から始まる小学校でのプログラミング教育の必修化に先駆け、2017年4月から小学校全校でプログラミング教育を実施することになりました。

対象となるのは4年生で、総合的な学習の2時間を使って実施。授業のほかにもクラブ活動や放課後のこども教室、家庭などと連携して作品づくりを推進し、2018年度にはWeb上でプログラミング作品コンテストの開催も検討しています。

2017022201-001.jpg

柏市では、昭和62年度から全国に先駆けて一部の小学校でベーシックやロゴといったプログラム言語の学習を実施。それ以降もクラブ活動としての取り組みを継続している事例があります。

また、県内でも随一の充実をみせるICT環境と教育内容の充実で、市内の小中学校で全教室にプロジェクタの常設や電子黒板の配備。授業の随所にICTが活用されています。

柏市の週1回以上ICTを使った授業をしている教員の割合は、千葉県平均の4倍以上という結果が出ていて、ICTを活用した授業での効果を教員も子供たちも肌で感じているようです。各学校にはICT支援員を派遣し、情報活用能力、情報モラルといった教育にも注力してきた一環として、全小学校のプログラミング教育の実施につながりました。

【参考:柏市が全校・全学級で実施している情報教育】 2017022201-002.png

プログラミング教育は「新しい時代を生き抜くために必要な力」を育成するために必要だと捉え、プログラミング的な考え方(論理的思考)は、情報を使いこなす力の1つと位置づけています。 これを踏まえ、授業の中で実際にコンピュータに意図した処理を行うように指示することを体験しながら、プログラム作成技術ではなく、「プログラミング的思考」を育てることを目指しています。

柏におけるプログラミング教育の目指すところ

①知識・技能の修得
身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順が あることを学ぶ。

②思考力・判断力・表現力の育成
自分が意図していることを実現するためには、どのような組み合わせが必要なのか。どのように改善すればより意図していることに近づくのか。ということを論理的に考えていく力を育成する。

③学びに向かう力・人間性の涵養(かんよう)
コンピュータを制御する仕組みを、人生や社会づくりに生かそうとする態度を自然に身につけるよう養成する。  

4月からの本格導入に向けて、2016年の夏から不定期に教職員の研修や講座がスタートしました。秋には地域や規模の異なる3つの小学校で実証授業を実施。フィードバックで得られたことを授業計画に落とし込み、改善していくなど準備を進めています。

これまでの取り組みを生かしながら、どのような成果が出てくるのか期待されるところです。

参考資料

プログラミング教育―市立小学校全校で開始します(柏市ホームページ内)
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/270100/p038654.html

別冊広報かしわ 教えて!かしわの学校教育 2017.2.1
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/020300/p038546_d/fil/20170201_bessatsu.pdf

ベネッセ教育研究所 まなびのかたち 柏市教職員夏季情報活用研修講座 取材レポート
http://berd.benesse.jp/special/manabi/manabi_11.php

プログラミング 教育 日本 小学校 千葉県
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