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22 Mar 2017 | 1 min. (27 words)

国語でプログラミング的思考を育む授業を実践~相模原市の教育用レゴを使った取り組み~

国語でプログラミング的思考を育む授業を実践 ~相模原市の教育用レゴを使った取り組み~

相模原市では系統立てたプログラミング的思考を育てるための授業づくりに取り組んでいます。

2月9日に公開されたプログラミングの授業は、レゴのプログラミング教材「WeDo2.0」(※1)とタブレットPCを使った4年生の国語の授業。どのように国語の授業にプログラミングの要素を落とし込んだのでしょうか。

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「WeDo2.0を通して学んだことや思ったことを送ってほしい」 子どもたちは、レゴジャパンの社長からのビデオレターの依頼に応えるために研究レポートを作成することになりました。

この授業では、WeDo2.0のプログラミングや動作検証を実践してみて「感じたこと」「学んだこと」を付箋に書き留め、報告文に載せる情報をまとめていくことがメインとなります。研究レポートとして、レゴジャパンの社長に伝えるための情報をまとめ、依頼に沿った文章を書くことを意識することで、国語科における「書く力」を身に付けることがねらいです。

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この授業を担当した担任によると、授業を通して研究レポートを完成する前段として、プログラミングの操作やクラスメイトとのディスカッションを通じて「身近な生活の中でコンピュータが活用されていること」「問題を解決するためには必要な手順があることに気がつくこと」も目指していたそうです。

実際にプログラミング授業をやってみると、意欲的に授業に参加し、真剣に学ぶ子どもたちの様子が伺えたといいます。

国語科の授業の中で「プログラミング的思考」を取り入れることについて、「書く」という領域の中で、「プログラミング的思考(論理的思考)」をいかに取り入れ、どのように育んでいくのかという点が難しかったようです。

また評価という点についても、成果物から評価を行うことが基本とするなかで、成果物を創りだすためのプロセスとなるプログラミング的思考をどう評価に反映していくのかが課題となりそうです。

2020年から実施となる新学習指導要領において、小学校のプログラミング教育は「各小学校での実情に応じて、プログラミング教育を行う単元を位置づける学年や教科等を決め、指導内容を計画・実施することが求められる」とされています。つまり、学ぶ教科や学年、授業の方法は学校側に委ねられているのです。

相模原市は、プログラミングをどのように授業に取り入れればよいかと悩む教師が多いなか、各小学校でのプログラミング教育への理解を深めるため、実践の必要性を感じたそうです。 今後も教員と企業の協力を仰ぎながら、単元の開発し実践していきたい考えを示しています。平成29年度には、全市立小学校の児童約6000人がプログラミングの授業を一斉に実施する予定です。

(※1) レゴブロックを組み立て動かすことで、子どもたちが簡単にプログラミングとものづくりができる、小学生向けのサイエンス&プログラミング教材

参考資料

平成29年3月9日(木)「未来の学びコンソーシアム」設立総会
相模原市立総合学習センター指導主事 渡邊茂一氏
トークセッション資料
「小中系統的な視点から取り組む相模原市のプログラミング教育」
https://miraino-manabi.jp/wp-content/uploads/69957fc6d57a8c738166e4698451bb64.pdf

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https://edu.gramin.jp/post/2017022201/

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