プログラミング教育で論理的な思考力の習得に期待
プログラミング教育で論理的な思考力の習得に期待 ~株式会社栄光調べ~
首都圏を中心に学習塾を運営している株式会社栄光は、小学1年生から高校3年生の子どもをもつ保護者を対象に「プログラミング教育に関する意識調査」を実施し、2019年2月28日に結果を公表しました。このレポートでは、小学生の保護者の回答からプログラミング教育に対する関心や期待に焦点を置き、紹介していきます。 (調査期間は2019年1月。有効回答者645人のうち、小学生の保護者は約7割となっています)
学校の授業でのプログラミングの学習状況は、7割以上の子どもがプログラミングを学んでいないという回答になりました。 プログラミングを学習している子どものうち、一番割合が多かった学習方法はパソコン(約15%)で、次いでテキストやアプリを使った授業(共に約6%)を受けたという結果でした。
学校の授業以外でプログラミングの勉強をした経験があるかという問いでは、体験したことがないという子どもが6割という一方で、習い事や体験イベントや学習玩具などでプログラミングに触れたことがある子どもも多くいることがみてとれます。(図1参照) 特にプログラミングのイベントを体験したと答えた保護者が小学生と中高生で10ポイントほど差があるのは、2020年度から小学校のプログラミング教育が必修となること受けて、小学生向けの体験イベントが数多く開催されていることも影響しているかもしれません。
【図1】
また、2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されることについての認知度に関する問いについては、約半数の保護者が「プログラミング教育はプログラミング的思考を育成することを目的としている」と回答。この他にも高度なプログラミング技術を身につけるものではなく、プログラムの働きや良さを気づくことを目的としているという回答も3割程度挙がりました。
そして、プログラミング教育に期待することとしては、「論理的な思考力が身に付くこと」が62%でトップ。「試行錯誤しながら粘り強く取り組み経験ができること」や「問題解決の力が身に付くこと」も高い割合での回答となりました。(図2参照)
【図2】
この他にも自由回答でプログラミング教育に思うことや学校内外でのプログラミング学習について聞いたところ、仕事のスキルとしての期待をする一方で、プログラミング教育を受けた、受けないといった世代間で能力の差が出てしまうのではないかという心配の声がありました。指導に関しても、指導者によって授業の質にばらつきが出てしまうのではないかといったような不安や、プログラムを専門にしている人から将来的な話を含めた指導を求めたいという意見もあります。 学校以外でのプログラミング教育に関する意見としては、学ばせたいけれど近くに学べる場がないといった問題や、親がプログラミングについて分からないので、子どもが興味を示しても情報や必要な教材の提供の仕方が難しいという課題も垣間見ることができました。
プログラミング教育は、イベントや書籍、オンライン学習や玩具など、様々な方法で触れることができる機会が増えてきつつあります。 プログラミングに触れる足掛かりとして、子どもと相談しながら何をやってみたいか決めていくのもよいかもしれません。夏休みを利用してイベントに参加したり、オンラインでお試し学習してみたりドリルを使ってみるなど、新たな取り組みをするのにはいい機会になりそうです。子どもに合った学習方法を探りながら、楽しみながらプログラミング学習を始めてみてはいかがでしょうか。
参考
株式会社栄光 プレスリリース
https://www.eikoh-seminar.com/information/blogimages/2019005469_01.pdf
※文中の図は上記プレスリリースより抜粋、一部加工しました。